マルチプレックスELISAキット

フローサイトメトリーによるマルチプレックス検体検出のためのサイトカインビーズアレイ

GeniePlexはビーズベースのマルチプレックスイムノアッセイ技術です。15μLという極少量のサンプルから24因子までの同時かつ定量的な検出が可能です。GeniePlexイムノアッセイは既存のフローサイトメーターで実行できるため、別途に高額機材の購入は必要ありません。

  • フローサイトメトリーによる最大24因子までの測定
  • わずか15μLのサンプルで測定可能
  • ヒト、マウス、ラット、イヌと非ヒト霊長類向けのプレミックスパネル
  • ご希望のカスタムパネルも作成可能

カスタムパネルも提供可能です!

400因子を超える選択肢から独自のマルチプレックスアッセイを作成しましょう!

Assay Genieでは20日以内にあなたの研究ニーズに応じたカスタムアッセイを開発可能です!カスタムパネル開発についてより詳しく知りたい方はここをクリックして連絡するか、下記のフォームにご記入下さい!

GeniePlex Multiplex Assay

図1:GeniePlexワークフローの見取り図

  • 自分のラボで:アッセイは一般的に使用されているフローサイトメーター(PEとPE-Cy5もしくはAPC検出器)で実行可能で
  • フリーソフトウェア:FCAP V3.0のような一般的なソフトウェアで分析するか、私たちにデータを送信下さい!
  • カスタマイズ:弊社のリストにご希望の因子が見つかりませんか?私たちの経験豊富な科学者のチームにアッセイの構築をご依頼ください。

GeniePlexマルチプレックスELISAとは?

ELISAの代替手段として、同時に単一サンプルの中で因子の定量分析を行うために数々の抗体ベースのアッセイプラットフォームが開発され、それらはマルチプレックスアッセイとして知られています。マルチプレックスイムノアッセイにおける共通点は、フローベース技術と抗体コートビーズを使用することです。ビーズは単一サンプル内の複数因子を同時に測定することに使用できます。

マルチプレックスアッセイでは、特定の因子に対する抗体が、ひとまとまりのビーズに結合しています。そして蛍光レポーターを持つ別の抗体を添加します。それぞれのビーズセットは色で関連付けられており、これが単一サンプルにおける複数検体の同時検出につながります。ビーズが持つ様々な蛍光特性により、フローサイトメーターで検出できます。因子の量は検出された異なるビーズ色の数を基に定量化することが出来ます。

GeniePlexキットでは、フローサイトメトリーによってわずか15μLのサンプルで最大24因子まで測定することが出来ます!

図2:人間の18プレックスの標準曲線
 

ELISAGenieマルチプレックスアッセイの原理

ヒトサイトカインマルチプレックスアッセイは、サイズと蛍光強度によって分けられた複数のビーズ集団を利用します。各ビーズサイズに複数サイズのビーズと複数レベルの蛍光強度を用い、GeniePlex技術によりわずか15μLのサンプル量のみで24検体を同時に測定可能です。ビーズ集団は、シングル488nmレーザー光もしくは488nm633/640nmのデュアルレーザー光を装備したフローサイトメーターにより測定されます。ビーズ判別用の最大蛍光波長は700nmです。

ビーズベースのイムノアッセイはサンドイッチELISAの原理に似ています。ビーズ上に結合している捕捉抗体が、サンプル中のサイトカインのような対象タンパク質を捕捉します。捕捉された因子は、タンパク質の別エピトープを認識するビオチン標識抗体によって挟まれ、ストレプトアビジン-フィコエリスリンと反応させます。そして、ビーズ上のフィコエリスリンの蛍光強度をフローサイトメーターによって数値化します。

サンプル中の測定対象タンパク質の濃度は、濃度既知の因子を連続希釈して得られる標準曲線中から、蛍光シグナルを比較することにより得られます。

アッセイ手順は、抗原とビーズ上の捕捉抗体を結合させるインキュベーションステップ(60分間)と、ビオチン標識抗体を結合させるインキュベーションステップ(30分間)、ストレプトアビジンPEを反応させるインキュベーションステップ(20分間)からなります。

図3:488nmと640nmの二波長フローサイトメーターにより分析された24プレックス cAb ビーズ

特徴と利点

  • 分析:1サンプルあたりマルチプレックスで2〜24検体!
  • 迅速:2時間のプロトコル!
  • 高感度:各検体あたり10 pg/ml以下で測定可能
  • 広い測定範囲: 下限 < 20 pg/mL、上限 > 5,000 pg/mL
  • 高い精度:アッセイ内CV: < 10%、アッセイ間CV: <20%
  • 少量のサンプル: 15ulの少量サンプルから測定可能
  • 検証済: 全てのアッセイは交差反応性確認済

GeniePlexかLuminexか?

GeniePlexはLuminex技術と比べて優れたパフォーマンスを示します。GeniePlexヒトTH1/TH2/TH17 7プレックスアッセイとLuminexのマルチプレックスアッセイを、様々な試薬によって処理されたヒトPBMCs細胞培養上清サンプル向けに使用しました。

GeniePlex versus Luminex data

図4:GeniePlexマルチプレックスイムノアッセイはLuminexのxMAP技術と優れた相関を示す

GeniePlex対ELISA

GeniePlex ELISA

サンプルボリューム

15µL

50-700µL

96 ウェルプレート

1 プレート

7 プレート

時間

~4 時間

~ 4-7 時間

アッセイレンジ

2-5000pg/mL

2-1500pg/mL

図5:GeniePlexの動物種別の利用可能な因子数

400を超える測定検体!

  • 豊富な測定ターゲットから選択可能
  • 400点近くのアッセイと、ヒト、マウス、ラット、ブタ、イヌと霊長類向けのカスタムフォーマット
  • 幅広いサンプルタイプをカバー
  • 細胞培養上清、唾液、血漿、血清、細胞/組織ライセート、BALF、胸膜、腹膜液、その他
  • 複数のフォーマット: 32-ウェルと96-ウェルサイズが利用可能
  • 主要な因子のプレミックスパネル
  • サイトカイン、ケモカイン、炎症、Th1/Th2 とTh1/Th2/Th17を測定するパネルセットを開発しました。

マルチプレックスELISAプロトコルステップ

ステップ プロトコル

1.

フィルタープレートのテンプレートを準備する。スタンダードとサンプル、ブランクウェルをマークする。スタンダードとサンプルは二重または三重で実行する必要がある。もし全プレートを使用しないのであれば、使用しないウェルをプレートシールでシールする。

 

重要:プレートの底面が触れることがないよう、アッセイ中はフィルタープレートをフィルタープレート蓋の上部に置く。

2.

ビーズ懸濁液を15秒間ボルテックスする。

3.

捕捉ビーズ懸濁液を45μLずつそれぞれのウェルに添加する。注意:残りの捕捉ビーズ懸濁液は遮光して2〜8℃で保管する。これはフローサイトメーターのセットアップ時のパラメータ取得作業に使用できる。

4.

フィルタープレート洗浄手順に沿って調整した、真空源に接続した”flow-through(流入式)”フィルタープレートウォッシャーを使用してウェル内のバッファーを除去する。

5.

プレートの底面をペーパータオル上に優しくタップし、残留バッファーを除去する。

6.

アッセイバッファー30μLをそれぞれサンプルウェルに添加する。

注意:細胞培養上清サンプルでは、非常に低レベル(20 pg/mL未満)のサイトカインが見込まれる場合、アッセイバッファーで希釈することなく実行することができます。この場合、このステップを飛ばし、次のステップ7で各サンプルウェルに細胞培養上清サンプル45μLを添加します。

7.

サンプル液15μLを各サンプルウェルに添加する。 スタンダード45μLを各スタンダードウェルに添加する。プレートをプレートシールでカバーする。

8.

シェーカー (700rpm回転にセット)で60分間室温にてインキュベートする。フィルタープレートはアルミホイルで包み遮光する。

9.

プレートシールをはがす。フィルタープレートウォッシャーを使用し、ウェル内の溶液を除去する。100μLのウォッシュバッファーでウェルを3回洗浄する。

10.

最後の洗浄後、プレートの底面をペーパータオル数枚に優しくタップして、底面に残留したバッファーを除く。

11.

各ウェルに25μLのビオチン標識抗体溶液を添加する。プレートをプレートシールでカバーする。

12.

シェーカー(700rpm回転にセット)で30分間室温にてインキュベートする。フィルタープレートはアルミホイルで包み遮光する。

13.

プレートシールをはがす。フィルタープレートウォッシャーを使用してウェル内の溶液を除去する。100μLのウォッシュバッファーで3回洗浄する。

14.

最後の洗浄後、プレートの底面をペーパータオル数枚に優しくタップして、底面に残留したバッファーを除く。

15.

各ウェルに25μLのストレプトアビジンPE溶液を添加する。プレートをプレートシールでカバーする。

16.

シェーカー(700rpm回転にセット)で20分間室温にてインキュベートする。フィルタープレートをアルミホイルで包み遮光する。

17.

プレートシールをはがす。フィルタープレートウォッシャーを使用してウェル内の溶液を除去する。100μLのウォッシュバッファーでウェルを2回洗浄する。

18.

プレートの底面をペーパータオル数枚に優しくタップして、底面に残留したバッファーを除く。フローサイトメーターのサンプルローディング機構に応じて、ビーズを再懸濁するために150〜300μLのリ―ディングバッファーを各ウェルへ添加する。プレートシールでプレートをカバーする。

19.

マイクロタイターシェーカーにプレートを置き700rpmで30秒間振盪する。

 

注意:もしフローサイトメーターに96ウェルプレートローダーがなく200μL以上のリーディングバッファーがビーズの再懸濁のために必要な場合、プレートを振盪しないでください。P200ピペットを用いて各ウェルのビーズを6〜8回ピペッティングして再懸濁し、テストチューブに移してください。

20.

プレートシールをはがし、フローサイトメーターで解析する。


マルチプレックスELISAトラブルシューティング

問題 の解決法

カウント数が低い

考えられる原因  推奨解決方法

ビーズの凝集

ピペッティングの前にビーズのストック溶液とワーキング溶液をボルテックスしてよく混ぜてください。

ビーズがウェルの底に沈んでいる

フローサイトメトリーへかける前にプレートを700rpmで30秒間振盪、あるいはP200ピペットを用いて各ウェルのビーズを6〜8回ピペッティングして再懸濁し、テストチューブに移してください。

真空引きが強すぎる

ウェル内のウォッシュバッファー100µLが3〜5秒でなくなるように真空圧を調整します。

シグナルおよび感度が低い

考えられる原因  推奨解決方法

スタンダードが正しく再構成されていない

スタンダードの希釈液を加えた後、スタンダードを氷上で5分間インキュベートする必要があります。

インキュベーション時間が短すぎる

各ステップで推奨されるインキュベーション時間に従ってください。

光への過剰な曝露

インキュベーション中、ビーズが光にさらされるのを最小限に抑えるために、プレートをアルミホイルで覆います。

高バックグラウンド

考えられる原因  推奨解決方法

ウェル間の汚染

サンプルやスタンダード等を移す際は毎回ピペットチップを交換してください。プレートシールを慎重に取り外し、ウェルの内容物が別のウェルと混ざらないようにします。

低精度

考えられる原因  推奨解決方法

ピペッティングの精度が不十分

校正済みのピペットを使用する

隣接するセルからの汚染

ピペッティングの最中とプレートシールの除去中のウェル間の汚染を避ける。

フィルタープレートの目詰まり

考えられる原因  推奨解決方法

血清、血漿または生体液サンプル中の脂質含有量が高い

サンプルを10,000x gで10分間、2〜8℃で遠心分離します。 血清、血漿または体液画分を回収します。


マルチプレックスELISAのリソース